私もやられました! 財布、アタッシュケースの窃盗で。

theif 

20年から15年前位の話、自分の馬鹿さ加減を公表することになるので恥ずかしいのですが、世間には同じような経験をされた方が結構いると聞き及んでいます、今は笑い話ですのでお話し致します。

1.バルセロナでアタッシュケースを持ち逃げされそうになる。
2.それなのにマイアミでアタッシュケースを持っていかれる。
3.ジャカルタですりに財布を取られる。

海外では気を抜かない!

1.バルセロナのケース:

スペイン南部マラガでレンタカーをして地中海鮪の買い付け可能性調査の為コスタデルソルを北上、バルセロナまで行き、次の調査地ギリシアへ移動するためハーツへ車を返し、窓口でアタッシュケースを足元に置き請求書のチェックをしていました。横で人の気配がして振り向くと。

何者かが私のアタッシュケースをぶら下げて歩き去ろうとしていたのです。驚いて日本語で“泥棒だ、待て、この野郎”と大声をあげ全力で追いかけたら、ラッキーなことにそ奴はアタッシュケースを置いて逃げていきました。

中にパスポートが入っていたのでそのまま逃げられたら次の予定を全てキャンセル、領事館へ行き再発行の手続き、せねばならず大事でした。以来アタッシュケースは足の間に挟んだり、抱えたり、椅子の背と背中の間に置くなどして、注意をするようにしていました。

2.マイアミのケース:

マイアミ在住の日本人の仲介でエクアドル脂鉢の調査に行きました。エクアドルは赤道直下の国で脂鉢がいるのは不思議なのですが、ここの海域はフンボルト海流が湧昇しているため他の熱帯域より海水温が7~8度低く脂鉢がいるのです。

通常、私はトライアルの為の買魚代としてトラベラーズチェックで5~6千ドル位を仮払で持って行き、買えそうな魚がいるとそれを先方に預け、魚を日本へ空輸します。代金が払われて来たらそれを返してもらい次へ移動します。

結果、翌年の取り組みを約束して、マイアミに戻り、空港で日本向けの便にチェックイン、スーツケースを預け出発時間まで間があったので仲介者とコーヒーでも飲もうとフードコートに入りました。

座席を確保してコーヒーを取りに行く時、仲介者が彼のアタッシュケースを座席に置き、あなたのも置いていったらと言ったので、いつも抱えるようにして持っているアタッシュケースを地元の人が言うのだから空港内のここは安全なんだと思い込み、彼のケースの上に置いて二人でコーヒーを取りに行ってしまいました。

帰ってみたら私のアタッシュケースだけがありません、何で置いて行けなどと言ったのだと恨み事を言っても後の祭りです。幸いチェックインした時パスポートと搭乗券はスーツのポケットに入れていたのですぐ日本に帰ることが出来ました。しかし、トラベラーズチェックは自己責任ですし、顧客の電話番号帳を失い、調べ直すのが大変でした。

3.ジャカルタのケース:

当時、バリ島に20,000トン位の赤身鮪が揚っており、およそ6割が日本向け空輸、4割が選別落ちでした。この落ち品を原料にバリ島からフェリーで30分、ジャワ島のバニュワンギ工場でフィーレブロックに加工しました。

帰り、パートナーのジャカルタ本社で手仕舞いし、10年振りで、ジャカルタの商店街が清潔になり、品物で溢れているのを感心しながら歩いていました。

道路を渡ろうと立ち止まった時、道路脇にしゃがんでいた男がロコ、ロコ、と叫んで私のズボンの裾を引っ張ったので、足元を見るとタバコの箱が落ちていて、煙草を踏んだのかなと思ったとき、後ろのポケットに入れていた財布がないことに気付きました。

その男が立ち去ろうとしたのでかっとなって胸倉をつかんだが証拠がないことに気付き手を放したら、通りかかったバスに飛び乗って行ってしまいました。盗まれたお金は大したことないのですがクレジットカードが面倒でした。

直ぐホテルに戻り日本のカード会社に連絡してカードを無効にしてもらい、カード会社が警察に盗難届を出してそのコピーを持ってこいと言うので、近くの警察署に行き盗難届のコピーを頼むと、こちらはスリに合ってお金をとられたと言うのに袖の下をくれと言う。

仕事をするのに役人は上から下までアンダーテーブルを要求する国だが警察までかと思いました。ホテルではお前もかと言われ、クレジットカードを狙う窃盗団がシンガポールから来ているだとか、華僑の商店主が窃盗団と組んで善意の第三者を装って荒稼ぎしているのだとか実しやかに聞かされましたがなんの慰めにもなりません。

皆さまお気を付けください。

執筆者: 海外支援G 刑部 修

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