海外で失敗して感激した話

もう20年以上昔の話になります。

ニューヨークに出張した時の日曜日のことです。昼は顧客を伴ってヤンキーススタジアムでゲームを楽しみ、その後同行の友人と世界貿易センタービルの屋上で、ニューヨークの街を一望しました。

その夜は同行の友人のお勧めで、ブルーノートにジャズを聴きに行きました。5番街でイエローキャブを拾って、しばらくして街角で降りました。

New york

ニューヨークにも、俺のような正直な運転手がいる

 その頃はまだ旅慣れていないので、タクシーのチップをいくらにしようか友人と相談して、確か10数ドル支払ったつもりでタクシーを降りました。タクシーの運転席のドアが開いて、$紙幣を片手に握りながら、運転手が大きな声で「君たちは金持ちか、貧乏か?」と尋ねました。

私は彼の意図が判らずに、当然のことながら “ We are poor men!”と即答しました。
もう50歳前後の白人運転手でしたが、「だったら、金が多すぎるぞ!100$紙幣が入っているぞ!」と教えてくれました。「ドル札は、1、10、100$どれも同じ大きさだから注意しないとだめだよ。」と言って、100$と10$を取り換えてくれました。

それから、

彼は運転席のドアを閉めながら「ニューヨークにも、俺のような正直な運転手がいることをよく覚えておいてくれよ。」と一言満足そうに、自慢げに言ってから走り去りました。

こんな温かい思いをしたのは海外旅行で初めてでしたので、本当に感激しました。それ以降、どこの国に言っても、支払う前に紙幣の数字をよく確かめることにしています。

 

執筆者: 海外支援G 岩田浩一

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