韓国の思い出(万博と鱧料理とパトカーの話)

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5年ほど前に韓国の麗水(YOSU)で国際博覧会(万博)があり、見学した時の話です

当時は韓国の会社に勤務していたこともあり、会社の仲間と1泊2日でこの万博に行ってきました。麗水は入り組んだ美しい入り江が多く、名前の通りの古くからの景勝地です。

昨今では大きな石油精製・石油化学のコンビナートが出来ていますが、その周辺は漁港が点在していて、美味しい海産物が食べられる事でも有名です。

麗水は交通の便があまり良くない事と、ホテルの数が少ない事があり、万博の入場者数は予定を大幅に下回り、日本でもこの万博はマスコミにあまり報じられなかったことは残念でした。

韓国のサムソン等の大手企業館・世界各国の展示館は意匠を凝らした催しものが多く、大いに楽しめました。個人的にはドイツ館が近未来を想像させ、いかにもドイツらしいきっちりとした機能美があり、一番面白かったです。小粒なところでは、リトアニアは小国ながら自国の歴史を中心に簡潔に自国をアピール出来ていたのが心に残っています。

暗くなるまであっちこっちの展示を見た後で、麗水は夏は鱧漁が盛んで、鱧料理が有名との話を聞いてましたので、鱧料理を中心とした海産物料理の店を探して夕食を食べました。韓国の鱧料理は日本流とは全く違い、鱧をぶつ切りにした刺身はちょっと小骨が気になりましたが、鱧しゃぶも含め食事代はお安く、大変美味しく頂きました。

宴会は万博の話等で大変盛り上がって、気が付くとお店には我々だけが残っていました。そうこうするうちにお店の主人が話し掛けてきて、日本の鱧料理の事を教えて欲しいとのことでしたので、湯引きやら、骨切りの話をしました。

何処まで通じたかは不明です(笑)。時間は夜の12時近くになり、夏の激しい雨と雷が来ましたので、帰ろうという事になり、タクシーを呼んでもらったのですが、これがまったく捕まりません。途方にくれていると、お店の主人が外国人ならパトカーでホテルまで送ってもらえるかもと言って。

パトカーを呼んだところ、すぐに来てくれて、パトカーの後部座席に載せられました。韓国語は一切しゃべるなと言われてましたし、パトカーの中は無線交信が飛び交い緊張感が色濃く漂っていましたので無言で体を固くしていたら、すぐにホテルにつき、お巡りさんにカムサムニダとお礼を言いました。

韓国で長年仕事をしていると文化の違いを感じて、しんどいと思う事も少なからずありましたが、心に残るとても良い思い出を残してくれた1泊2日の旅でした。

文責:宮崎清 海外支援グループ リーダー

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